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内大臣森林鉄道鴨猪谷支線未踏査区間

内大臣森林鉄道鴨猪谷支線のレポートを当サイトで公開していますが、そのときの調査ではわずかに未踏査区間が残ってしまいました。レポートでは、始点から林道転用区間までと、穴谷から先の最深部の終点までを探索して(詳細はコチラ)していますが、最深部の手前の鴨猪川に沿っての下流約2kmの区間が深い谷の底にあり未踏査となっていました。
 この約2km区間を1/25000地形図で見ると、軌道は深く切り立った谷を鴨猪川に沿って登っているため、標高差は約300mも登っています。狭い谷の中で高度を稼ぐために、軌道は何度も蛇行しながら度々鴨猪川を渡っています。地形図にはその区間で5回も鴨猪川を渡っているので、最低でも5か所に林鉄の“橋”があることになります。5つも橋があるということはなかなか魅力的な区間です。どうにかして行ってみたいのですが、入口が発見できなかったことと、谷が深く急斜面な区間であるので林道からのアクセスもできませんでした。

 しかしこの度、鴨猪川を遡行するという方法で未踏査区間へアプローチしました。林道から降りやすいところで川に下りて、そのまま川を遡行すれば必ず橋の下を通りますよね。1枚目の写真はそのひとコマ。深い淵に行く手を遮られても、夏なら大胆に飛び込めます(笑)。

泳ぐゴン太(溺れてるんじゃないよ)

 案の定、鴨猪川を遡っていくと両側に軌道跡が姿を現しました。しかし、状態は最悪。1つ目の橋は橋台の石垣のみ、2つ目は橋台と橋脚の基礎とレールのみしか残っていません。

 下の写真の私の左にあるのがコンクリートの橋脚基礎、見上げている先の上空に2本のレールが通っているのがわかるでしょうか。

見上げるゴン太(カッコつけてるんじゃなよ)

 3つ目、4つ目の橋も完全に流失していました。いずれも石組みの橋台、橋脚基礎のコンクリートに残る木材などから、木造橋だったことが推測できます。実はガーダー橋などの“鉄橋”の発見を思いっきり期待していたんですが…。そして最後の5つ目の橋も木造橋でした。しかし最後のこの橋だけは流失しておらず、なんとか形を保っているではないですか。おかげで最後にちょっとだけ得した気分になれました。

姿をとどめる木造橋

橋は大木3本が渡してあるだけの、いたってシンプルな構造。

木造橋を下から見上げる

 鉄橋は無かったものの、気になる区間を踏査でき橋も全てチェックできたので私なりに有意義な1日を過ごせました。
 さて、この記事で誰が私の姿を撮影したのか?3枚目の写真の橋の下に写っている人たちは誰なのか?気になっている人もいると思うのでここでタネ明かし。実際に鴨猪谷支線の未踏査区間には行きたかったのですが、上記のように沢登りでもしないことには到達は難しい状況です。しかし“沢登り”の技術なんて私は持ってません。素人がいきなりやっても危険すぎます。そんな時、今年の3月に「岩登り教室」を受講した地元のアウトドアショップからチラシが届きました。○○山登山ツアーや○○高原ハイキングツアーなどの募集に混じって「沢登教室」があるではないですか!しかも行き先が「鴨猪川」になってます!!!えええええっ?!とりあえず速攻で電話予約したのは言うまでもありません。コースが私の未踏査区間とバッチリ重なっているのも素晴らしい偶然でした。そういう訳で今回の報告が出来た次第です(笑)。沢登り教室での経験は、今後の林鉄探索に大いに役立つこと間違いありません。
遺産探訪/鉄道・橋梁関連 | permalink | comments(4) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

うわぁ、そこまでやりますか! もう脱帽です。私なら下流に流されてしまうでしょうねえ (^_^;)
tks | 2006/08/15 10:01 PM
まだまだこれからですよ!安全・快適な林鉄探索の為には、もっと技術と体力を付けなければいけないと思っています。しかしこの「沢登り」体験、かなり刺激的でとても楽しいものでした。翌日は全身筋肉痛でしたが(笑)。
ゴン太@管理人 | 2006/08/16 1:45 AM
私も、鴨猪谷のこの区間には、鉄製の橋が朽ち果てながらも残っているものと想像していましたが・・・見事に風化していますね。軌道跡を歩くにしても、藪漕ぎどころの騒ぎじゃなくなりそう。

しかし、最上流に辛うじて残った橋の画像には、感動しました。

ところで、某アウトドアショップの案内には、「初心者および初級者対象」とあるようですが、実際に行かれた感覚として、本当にそうでしたか?
いえ、ショップの山行報告で見ると、かなりものすごいところを遡行されたようですが。
(そんなものすごい渓谷に、軌道を敷いた林業関係者もすごいですが)

おつかれさまでした。
吉松真幸 | 2006/08/16 11:11 PM
>吉松真幸様

鴨猪谷支線の鉄橋は分岐点に近い2箇所だけということですね。沢から軌道を見上げた感想としては、藪漕ぎところか路盤崩落の連続で橋も落ちているのでルートを繋ぐのがかなり難しそうでした。

「初心者および初級者対象」は、まさにピッタリだったような気がしますよ。私のような初心者が、沢登りの楽しさを知るにはちょうど良かったと思います。でも、独りだったらちょっと行けないような所でしたね。
ゴン太@管理人 | 2006/08/17 2:42 AM
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