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三井三池鉄道 02

 三井三池鉄道跡トレースは、熊本県荒尾市四ツ山町の国道389号と線路跡の交差点(西原駅付近)からスタート。駅跡や様々な関連遺構が残されているのを期待して万田方面を目指しました。線路跡を歩き進むと「おお!これは!」と、思わず声が出るような風景が次々と姿を現します。写真もバシャバシャ撮りながら歩いたので詳しく紹介したいのですが、ここでは主な遺構の紹介に留めておきます。本線を全て回ったら、“報告書”でまとめて詳しく紹介したいと思っています(いつになるやら…汗)。

三井三池鉄道マップ

 スタート地点にある西原駅跡はあっけなく見つけることができました。四ツ山神社付近の国道389号沿いにあるダイレックス(日用雑貨店)の隣に藪があるのですが、そこが線路跡です。線路跡を挟んだ反対側にある道路からはホームへ続く階段がまんま残されていました。もちろんホームも健在です。

西原駅
西原駅

 西原駅を過ぎると次第に築堤が高さを増していきます。というのも、この先でJR鹿児島本線の上を高架橋で越えることになるからです。高架橋を過ぎると原万田駅に到着。ここも両側にホームが完全な状態で残っており、コンクリート製の枕木まであります。またホームの脇から築堤を下る階段もそのまま。

原万田駅
原万田駅

 原万田駅の先にはすぐ国道208号が横切っており、それを高架橋で渡ると次第に築堤が低くなっていきます。そして今度は周囲が高くなり、谷間のような地形を線路跡は進むことに。この辺りの線路跡は歩道として整備がされているのか除草もされて非常に歩きやすくなっています。犬の散歩をする人などもおり、地元の人には快適なお散歩コースになっている様子でした。谷間を歩いていると線路跡の脇にレールを曲げて造られた構造物が見えてきました。よく見るとレールの上には枕木が乗せられています。枕木は大半が朽ちているもののレールの骨組みの上に並べられ“ホーム”を形成していました。ホームはコンクリート造か石組みかと思っていたので、これは意外な造り。なかなか面白いこのホームが妙見駅になります。すぐ近くにはアソニット工場跡があり、昔は工場に勤めている人たちがこのホームを利用したことでしょう。

妙見駅
妙見駅

 妙見駅まで来ると万田坑の竪坑櫓も大きく見えてきます。更に進むと線路跡は万田坑の敷地をよけるように大きくカーブし北を向き、再び築堤が高さを増して見晴らしも良くなります。しかし万田坑の近くにあるはずの万田駅が中々見当たりません。もしやホームは撤去されたのかと心配しながらも少し先に進むと、藪に完全に埋もれている段差を見つけました。下の写真は通り過ぎた万田坑の方向へ振り返って撮影したもの。左手の藪の中にホームがありました。

万田駅
万田駅

 築堤は度々小さな水路などを渡っていますが、そんなところは要チェックポイントです。煉瓦造の橋台などを見つけると嬉しいものですが、ここではIビームの小さな橋の上に短いながらもレールが残っていました。

残っていたレール
残っていたレール

 歩き疲れてヘトヘトになっていましたが、諏訪川に架かる橋まであと少し。せっかくなので橋まで見ようともう少しがんばって歩くことに。その甲斐あってか諏訪川橋梁(名称は未確認)は煉瓦積みの2つの橋脚を持つ予想以上に大きな橋でした。下の写真では分かりづらいですが、線路を支える橋自体は上路式のプレートガーダー。現在はレールの代わりに複数のパイプラインを渡していました。

諏訪川橋梁
諏訪川橋梁

 煉瓦積みの2つの橋脚は、上流側に水切りを持ち隅石も施されている立派なもの。このような煉瓦建造物に出会えるとは、ヘトヘトになりながらも歩いてきた甲斐がありました。

諏訪川橋梁の橋脚(上流側)
諏訪川橋梁の橋脚(上流側)

 諏訪川橋梁の袂には三井三池の工場へ送水する「三井三池鑛業所日の出前取水所」があり、隣には使われていない正体不明の古い建物なども。しかし疲れているせいか、それらをじっくり見る事も無く帰路へと足を向けました。次回(日程未定)はここから宮浦停車場方面を目指して線路跡をトレースしたいと考えております。

ポインタを重ねると名称が表示されます

 今回紹介したポイントを上記地図にマーカーで記しています。駅などを拡大して見ていただくと分かりますが、現在でもホームの形状が記されているのは面白いですね。

 今回のような市街地の廃線跡トレースは初めての体験でしたが、森林鉄道トレースと同じくやはり“歩く気構え”が必要。運動不足の体には少々こたえましたが、とても楽しいものでした。三井三池鉄道という専用鉄道ですので比較的短い間隔で駅があるという点と、変化に富む風景、そして沿線に残る数々の炭鉱関連施設や遺構などが飽きさせずに廃線跡を歩かせてくれます。全てが安全という訳ではありませんが、森林鉄道のような極端な危険が無いのもいいですね。三井三池鉄道トレース、ハマリそうです(笑)。

※廃線跡は全てが歩ける(歩いていい)訳ではありません。立入禁止区間や危険な箇所もあり、そのような場合は決して立ち入らずに迂回しなければなりません。廃線トレースは無理をせず十分な注意が必要です。

【関連記事・5/19大牟田荒尾近代化遺産巡り】
三井三池鉄道 01
トータル・クリスチャン・チャーチ
旧三川電鉄変電所
三井三池炭鉱宮原坑一般公開

【関連サイト】
ALL-A」> 大牟田市の近代化遺産巡り
大牟田の近代化遺産」> 旧三池炭鉱専用鉄道
日本の鉱山」> 福岡県 > 三井三池炭鉱 > 三池鉄道探訪マップ
炭鉄
遺産探訪/鉄道・橋梁関連 | permalink | comments(6) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

とりわけ妙見駅の古レール製のホームには興奮しましたね。上屋に使われるケースはさほど珍しくありませんが、床組はかなり特殊だと思います。いろいろ検索しましたが他の事例は発見できませんでした。

もしかするとこの駅はアソニット工場の開設に合わせて急遽設置されたのではないか、という気がするのですが、いかがでしょうか。
tks | 2007/06/20 11:32 PM
>tksさん
>アソニット工場の開設に合わせて急遽設置されたのでは

さすが鋭い!そういう切り口で調べてみたら面白そうですね。専用鉄道から地方鉄道になり、また専用鉄道に戻るという変わった歴史がある鉄道ですので、それぞれの駅の使われ方も気になっていたところです。
ゴン太@管理人 | 2007/06/21 3:06 AM
お疲れ様でしたww
廃線で残された遺構って独特の哀愁が漂いますね。
そういえば、先日佐俣の湯付近で熊延鉄道の橋脚跡を発見しましたよww

ごんた | 2007/06/21 5:51 PM
>ごんたさん
廃線は確かに独特のモノがありますね。点ではなく線になっているので、遺構が連続的に見て行ける魅力的があります。

佐俣の湯の所の橋脚というと、八角形トンネルの先にあるヤツですね!どーんと川の中に建っているコンクリートの塔のように見えて迫力ありますよね。
ゴン太@管理人 | 2007/06/22 1:31 AM
妙見駅についての調査お疲れ様です。

「アソニット工場の開設に合わせて急遽設置されたのでは」とのご意見ですが、それぞれの駅は炭坑社宅に住んでいる従業員の通勤用の駅と考えます。アソニットは昭和39年くらいの開設ですが、それ以前に出来ていた記憶があります。
鶴 信久 | 2008/10/25 12:24 PM
>鶴 信久さん

貴重な情報ありがとうございます。なるほどアソニットは随分近年になってできていますね。ホーム構造の違いだけでも色々と考察できて面白いものです。
ゴン太@管理人 | 2008/10/29 12:53 AM
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