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転車台転用の多賀第3こ線人道橋

 友人からメールで「福岡県直方市に転車台(ターンテーブル)を転用したと思われる面白い橋があるよ」という情報をもらいました。転車台とは蒸気機関車などを方向転換するための施設。以前は多くの駅にあったものですが、現在は蒸気機関車とともにその殆どが姿を消しています。転車台といえば大分県の豊後森機関庫に残されていますね。

 さて、今回の話はその転車台の機関車を乗せる部分が橋として転用されているというもの。実に私の興味をそそる内容です(笑)。さらにその橋、線路を跨ぐ橋「跨線橋」として使用されているとのこと。転車台が線路の上に架けられている光景って面白そうじゃあないですか。ってことで早速見に行ってきました。

直方市の転車台転用橋梁

 直方駅の南側に確かにその橋はありました。線路の向こう側に神社があり、そこへ行く参道として架けられた橋のようです。歩道橋として線路を跨いでいる橋本体は特徴ある山型の形状。一見して転車台からの転用を思わせます。

直方市の転車台転用橋梁

 手前側は石積みの階段になっていますが、向こう側の橋台は煉瓦造なので随分昔から橋が架けられているようです。写真の鳥居には明治27年の文字が見えるので、その時代からあったのかもしれませんね。ちなみに橋を渡ってすぐ左奥が直方市石炭記念館。ここは去年の夏に訪れていましたが、すぐ近くにあったこの橋の存在には気付いていませんでした…。

直方市の転車台転用橋梁

 石炭記念館側から見た跨線橋。分かり辛いですが側面に塗装記録がペイントされており、それによるとこの橋は「多賀第3こ線人道橋」という名称であることがわかりました。他に銘板が取り付けられていた痕跡などもありましたが、何時の年代のものなのか知る手がかりは見つけられませんでした。

直方市の転車台転用橋梁

 橋を裏側から見ると内側の部材が非常に細いことがわかります。おそらく転車台の部材は両端のみで、路面を支える内側の部材は跨線人道橋としての用途に合わせ作り変えられたものだと思います。第一に幅が随分と広げられていますね。

直方市の転車台転用橋梁

 橋の裏側を繁々と眺めていると、もうひとつ面白いことに気がつきました。橋と橋台との接点部分をよく見ると、二段階に分けてコンクリートで嵩上げされているのが分かります。それぞれコンクリートの色も違っているので、一段目と二段目が作られた年代は結構離れているのでしょう。オリジナルの橋台部分は煉瓦の層の上部に嵌め込まれている石材部分だと思いますが、随分と嵩上げされたものですね。

 実は現地で橋を見ただけでは転車台からの転用という部分の確信が得られませんでした。そのことを情報をくれた友人に話すと、なんと彼自身が調べてくれて「転車台からの転用」ということが「鉄道廃線跡を歩く宗(JTBキャンブックス)に写真付きで紹介されている記事を見つけてくれました。この手の本はちゃんと目を通しておかないといけませんねえ。まるか君、いろいろとありがとうございました。

【追記】タケさん、まるか君のご指摘のとおり橋台の嵩上げ一段分は、電化による架線の逃がしのようです。「鉄道廃線跡を歩く宗廚坊悩椶気譴討い襪海龍兇亮命燭肋赦46年の電化前のもの。架線はなく蒸気機関車が橋の下に写っており、シルエットではありますが橋本体と橋台の形状もはっきりと確認できます。その写真では確かに一段、橋の高さが低くなっており、電化により転用橋が嵩上げされたことがわかります。

 かつては全国に沢山あった転車台。その殆どが役目を終え姿を消した現在、実は結構転用されていてどこかにひっそりと残っているのかもしれませんね。

遺産探訪/鉄道・橋梁関連 | permalink | comments(6) | trackbacks(1)

この記事に対するコメント

うわー、これは面白いですね。直方は未だに行っていないんですよ。行かなくちゃ。橋台のかさ上げは電化で架線を通すためでしょうか。
タケ | 2008/02/01 1:04 AM
>タケさん
電化!そうですよ!新しい二段目の段差は架線の分だけ嵩上げされています。ちょっと本文に追記しますね(汗)。
ゴン太@管理人 | 2008/02/01 1:19 AM
こんな、転用あるんですね〜。

ちゃんと、残してあるんですね〜(汗)
m@VERICK | 2008/02/01 1:40 PM
>m@VERICKさん

鉄道橋を道路橋に転用などは橋→橋なのであり得ること
ですが、転車台を橋に転用というところがツボですね。
この手の転用、他にもあるような気がしてなりません。
ゴン太@管理人 | 2008/02/02 11:13 AM
はじめまして、blue fieldといいます転車台を橋に転用ははじめて見ました。

電化のかさ上げは、よく見られる事例ですね。香椎線の和白跨線橋も橋脚天端にかさ上げあとが見られました。
blue field | 2008/07/05 5:40 PM
>blue fieldさん

はじめまして。電化に伴う跨線の嵩上げというのは結構多かったみたいですね。今回の件で随分と勉強になりました。
ところでblue fieldさんのWebサイトを拝見させていただきました。非常に興味深い内容で、たっぷりと楽しませていただきました。今度参考にしていろいろと見に行きたいと思います。これからも宜しくお願いいたします。
ゴン太@管理人 | 2008/07/09 2:07 AM
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転車台転用跨線橋 直方駅の南側にある神社と、直方市石炭記念館へ行くための跨線橋です 下路式転車台の主桁が、そのままスルーガーダー橋...
筑豊本線 - 多賀第3こ線人道橋 | レイルエンヂニアリング | 2010/04/21 11:10 PM
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