2008.06.12 Thursday
麻生産業山田炭鉱
福岡市近郊には数多くの炭鉱がありましたが、現在ではそのほとんどが痕跡もなく消えてしまっています。そんな中、久山町にある麻生産業山田炭鉱跡では、今もなお多くの遺構を見ることができます。
複合商業施設のトリアス久山から2km弱の山間にある麻生山田炭鉱。ALL-Aのタケさんに教えてもらってその存在を知ったのですが、私が強く興味を持ったのが「ボタ山では自然発火した石炭が今でも煙を出してる」という話。海外の炭鉱跡が自然発火で燃え続けているのをテレビで見たことがあるのですが、規模こそ違えど福岡でもそのような話があるのかととても驚きました。これは自分の目で確かめなくてはなりません。先月、所用のついでで夕暮れ時になってしまいましたが行くことができました。

事前に所在地だけでも確認しようと、ウェブマッピングシステムにて久山町の昭和49年の航空写真をチェックします。すると山陽新幹線の高架の北側に簡単にボタ山を発見。周囲には選炭施設と思われる建物や、社宅のような建物も見ることができます。
そして同じ位置の現在の様子をGoogleマップで確認します。ボタ山はある程度整地されているようですが、周囲の緑の中にホッパーのような遺構の姿を確認できました。敷地のほとんどが緑の森となっているようですが、ボタ山から昇る煙を期待して現地へと向かいました。

東南の方向から山陽新幹線の高架越しに見た麻生山田炭鉱跡。左手の山頂付近に見える剥き出しの土手がボタ山の跡のようです。右手の中腹あたりに緑に包まれたコンクリートの選炭施設の跡が見えます。

麓まで行くと、道路のすぐ脇にまでコンクリートの巨大な遺構があります。炭鉱跡地の中へと道路は続いていますが、車止めが造られていました。

遠くから見えていた選炭施設の跡と思われるコンクリート遺構。ハッキリ言って来る季節を間違えたようです。藪が深く容易に近づくことができません。

選炭施設の裏手の斜面を登ると、独特な匂いと共にこのような光景が広がっていました。確かに地中から煙が出ています。枯れ草が黒くなっているのは燃えたのではなく、タールか煤かが付着しているようです。私は石炭が燃えた時の匂いを知らないのでなんとも言えないのですが、煙の匂いは“石油系”のもののようです。例えようがないのですが、強いて言うならアスファルト工事の時の匂いに近い感じがしました。ボタ山の頂上部分は平らに整地されていたのですが、このように今でも煙が上がっているのは驚きですね。

ボタ山を下りて周囲を散策していて見つけた遺構。ホッパーだと思うのですが、かなり大きな構造物です。ただ周囲を整地する工事の最中らしく、近づくことができませんでした。取り壊されなければもう一度見てみたいです。

整地工事の場所は周囲を古い石垣が囲んでいたので、炭鉱関連の跡地だと思われます。付近の藪にはこのような不思議な形をした建物もありました。
麻生山田炭鉱の操業当時の様子や歴史などはこれから調べてみようと思っているのですが、ちょっと調べただけでも久山町には他にも幾つかの炭鉱があったことが分かりました。ひとつひとつ調べて行けばいいんですが、次から次へと気になることが出てきますね(笑)。
【関連記事】
「雑記帳・麻生産業山田炭鉱の索道について」
「雑記帳・麻生産業山田炭鉱 索道支柱」
「雑記帳・麻生産業山田炭鉱 再訪」
【関連サイト】
「ALL-A」> 麻生 山田炭鉱01・02・03・04
「ALL-A」> 麻生 山田炭鉱 索道の支柱
複合商業施設のトリアス久山から2km弱の山間にある麻生山田炭鉱。ALL-Aのタケさんに教えてもらってその存在を知ったのですが、私が強く興味を持ったのが「ボタ山では自然発火した石炭が今でも煙を出してる」という話。海外の炭鉱跡が自然発火で燃え続けているのをテレビで見たことがあるのですが、規模こそ違えど福岡でもそのような話があるのかととても驚きました。これは自分の目で確かめなくてはなりません。先月、所用のついでで夕暮れ時になってしまいましたが行くことができました。

事前に所在地だけでも確認しようと、ウェブマッピングシステムにて久山町の昭和49年の航空写真をチェックします。すると山陽新幹線の高架の北側に簡単にボタ山を発見。周囲には選炭施設と思われる建物や、社宅のような建物も見ることができます。
そして同じ位置の現在の様子をGoogleマップで確認します。ボタ山はある程度整地されているようですが、周囲の緑の中にホッパーのような遺構の姿を確認できました。敷地のほとんどが緑の森となっているようですが、ボタ山から昇る煙を期待して現地へと向かいました。

東南の方向から山陽新幹線の高架越しに見た麻生山田炭鉱跡。左手の山頂付近に見える剥き出しの土手がボタ山の跡のようです。右手の中腹あたりに緑に包まれたコンクリートの選炭施設の跡が見えます。

麓まで行くと、道路のすぐ脇にまでコンクリートの巨大な遺構があります。炭鉱跡地の中へと道路は続いていますが、車止めが造られていました。

遠くから見えていた選炭施設の跡と思われるコンクリート遺構。ハッキリ言って来る季節を間違えたようです。藪が深く容易に近づくことができません。

選炭施設の裏手の斜面を登ると、独特な匂いと共にこのような光景が広がっていました。確かに地中から煙が出ています。枯れ草が黒くなっているのは燃えたのではなく、タールか煤かが付着しているようです。私は石炭が燃えた時の匂いを知らないのでなんとも言えないのですが、煙の匂いは“石油系”のもののようです。例えようがないのですが、強いて言うならアスファルト工事の時の匂いに近い感じがしました。ボタ山の頂上部分は平らに整地されていたのですが、このように今でも煙が上がっているのは驚きですね。

ボタ山を下りて周囲を散策していて見つけた遺構。ホッパーだと思うのですが、かなり大きな構造物です。ただ周囲を整地する工事の最中らしく、近づくことができませんでした。取り壊されなければもう一度見てみたいです。

整地工事の場所は周囲を古い石垣が囲んでいたので、炭鉱関連の跡地だと思われます。付近の藪にはこのような不思議な形をした建物もありました。
麻生山田炭鉱の操業当時の様子や歴史などはこれから調べてみようと思っているのですが、ちょっと調べただけでも久山町には他にも幾つかの炭鉱があったことが分かりました。ひとつひとつ調べて行けばいいんですが、次から次へと気になることが出てきますね(笑)。
【関連記事】
「雑記帳・麻生産業山田炭鉱の索道について」
「雑記帳・麻生産業山田炭鉱 索道支柱」
「雑記帳・麻生産業山田炭鉱 再訪」
【関連サイト】
「ALL-A」> 麻生 山田炭鉱01・02・03・04
「ALL-A」> 麻生 山田炭鉱 索道の支柱
新幹線から(笑)。
あまりの速さでぎりぎり何かの建築物だと解る程度でしか写っていませんでした。