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祝子川発電所01

 久しぶりの更新です。最近様々なイベントや締め切りに追われて更新が滞っておりました。このバタバタとした状態で年末へと突入していくのかなあ…。

 さて、今年の夏の終わりに宮崎県北部の祝子川(ほうりがわ)渓谷に遊びに行ってきました。大崩山の麓を源流とする祝子川渓谷は、花崗岩の巨石が織り成す独特な光景が見られる渓谷として有名。沢登りやヤマメ釣りの人気スポットでもあり、また大崩山の登山口があるためシーズンには多くの人々が訪れているようです。私も祝子川渓谷の日本離れした迫力の光景をこの目で見たくて、今年になって初めて行ってきました。

 わかってはいたことなんですが、祝子川渓谷は遠かった…。延岡市から祝子川に沿って渓谷へ向かう道は、狭く険しく対向車とのすれ違いも大変。しかし、その険しさが“すごい所に向かっているぞ”という期待感を大きくしていきます。そんな道中、川の対岸にあるモノを発見。

祝子川発電所

 道もない、橋もない川の向こう側にあるものは…。これって立地、建物の意匠などから判断してもいかにも水力発電所では!しかもちょっと古そうです。

祝子川発電所

 さらに思いっきり廃墟になっています。廃止になった水力発電所は幾つも見ていますが、このように廃墟になって朽ちているものは初めて。

祝子川発電所

 対岸に渡ってみたいのですが、道も橋も見当たりません。しかし、良く見てみると…。この場所に吊橋が架かっていたようです。上の写真では、対岸へ続くメインケーブルとそこから等間隔に垂れ下がるハンガーロープが写っています。これでは流石のヨッキれん氏でも渡ることはできませんね(笑)。

祝子川発電所

 対象に近づくには、直接川に入り渡るしかありません。もともと渓谷に沢登りにきている訳ですので、川に入る心構えと準備も万全。発電所の下流側をジャブジャブと対岸へ。結構水深あります。※それなりの装備で川へ入っています。大変危険ですので絶対に真似しないでください。

祝子川発電所

 発電所建屋の下流側には、川に沿って細長い平場が残されています。数多く残るコンクリートの基礎などから変電施設や鉄塔が建っていたと思われます。

祝子川発電所

 発電所の建物。とりあえず裏側へと回ってみて、建物の全体を見てみます。

祝子川発電所

 発電所裏側には沢があり、またヘッドタンク(山の上)からのオーバーフローを流すためと思われる水路なども合わさり、複数のコンクリート壁で立体的で複雑な構造になっていました。

祝子川発電所

 建物の開口部から内部を覗いてみると、そこは2階の制御室と思われる場所。内部には機器類や備品など何も残っておらず、ガランとしています。全体的に劣化が進んでいるようで、怖くて内部には立ち入ることはできませんでした。上写真は約90度のパノラマ写真。

祝子川発電所

 発電機と水車が設置されていた1階にあたるフロアには、抜けた天井から光を受け草木が育ち始めています。目を凝らしてフロアを見てみると、水車と発電機の台座が2式。排水口や機器類を収めたと思われる深い穴もそのまま口をあけています。間違えても立ち入らないほうがいいでしょう。 

祝子川発電所

 怖いのは足元だけでなく頭上も。ちょっとでも強い風が吹いたら瓦が落ちてきそうですね。

祝子川発電所

 建物に唯一残されている文字。これ以外に、ここは何なのかを知ることができるような看板、注意書き、銘板、プレートなどの類は見つけることはできませんでした。

 実を言うと、ちょっと前からこの発電所の存在だけは知っていました。拙サイトからもリンクしているK-kaiさんのサイト「廃景録」にて紹介されており、そのレポートを見たときには「こんな廃発電所が九州にあるのか!?」と衝撃を受けました。ただし正式名称と場所は伏せられていたので、その存在を確認できずにいたのです。ところが今回、祝子川渓谷に遊びに行く途中に偶然に発見してしまったという次第です。

 拙サイトで紹介することで、ネタばらしになってしまうところを快諾していただいたK-kaiさん、ありがとうございました。

 さて、発電所の細部や周辺に残るその他の遺構、そしてこの廃墟となった発電所の“正体”などは次回以降にでも紹介したいと思います。

【関連記事】
【関連記事】
「雑記帳・祝子川発電所01」
雑記帳・祝子川発電所02
雑記帳・祝子川発電所03
【関連サイト】
廃景録」> 廃墟 > H川発電所
※見立鉱山坑口なども紹介。おそらくWeb上では唯一だと思われます。必見です。
遺産探訪/工場・電力関連 | permalink | comments(4) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

ゴン太様こんばんは。「廃景録」のk-kaiです。

祝子川発電所のアップ、お待ち申し上げておりました。
私のサイトと違って写真が素晴しい! 説明も丁寧ですね〜。
・・・で、ヘッドタンクへは登ったのでしょうか?(笑)

ゴン太様も紹介されていた祝子川上流の「大崩山(おおくえやま)」ですが、去る11月15日に登ってきました。地元でありながら、これまで一度も登ったことがなかったので。
コースがバリエーションに富んでいて面白く、稜線上に出れば景色が大変良く開放感抜群、また適度なスリルも味わえる楽しい山でした。何度登っても飽きそうにない山です。
ゴン太様もぜひどうぞ(笑)。

次回アップお待ちしております〜。
k-kai | 2009/12/01 12:14 AM
>k-kaiさん

その節はお世話になりました。
今回の探索は想定外だったものなので、時間の兼ね合いもあってヘッドタンクまでは探索できませんでした。再訪できれば例の“階段”を登ってみたいと思っています。

それにしても祝子川渓谷周辺の景色はよかったです。大崩山も機会があれば登ってみたいものです。
ゴン太@管理人 | 2009/12/02 12:38 AM
こんにちは。

地元民ですが、よくぞあそこまで行かれたと、感服してしまいました。

数年前の台風で、祝子川沿いの道路自体封鎖された事があって、たどり着くまでにホント容易ではないところでした。今は復旧どころか以前よりよくなりましたけど。

近くに祝子川温泉もあり、バンガローもありますので、泊まりでいくにはいいところですよ。

大崩はいくつかルートがありますが、結構難所です。
yamatosh | 2009/12/02 7:14 AM
>yamatoshさん

>祝子川沿いの道路自体封鎖された事があって、

確かにがけ崩れなどが頻発しそうなところもありました。でも渓谷は温泉もあり、いいところですね。来年の夏にでも1泊くらいで行ってみたいです。
ゴン太@管理人 | 2009/12/03 11:30 AM
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