マップ 報告書 掲示板 リンク 雑記帳
このサイトについて お問い合わせ TOPページへ 九州ヘリテージ

九州の近代化遺産・産業遺産を見て・調べて・紹介!するブログ
<< 【告知】知られざる名建築 旧奈良監獄・奈良少年刑務所の美 | ブログTOPへ | 川南造船所 撤去の見通し >>

福岡県 旧材料開発研究所

 昨年の秋、福岡県八女市に別件で出かけていたときのこと。車を運転中、信号停止した時に遠くにちょっと変わった建物があるのに気が付きました。何かただならぬ雰囲気が伝わってきて、そのまま通過することができず思い切ってその建物に向けハンドルを切りました。近づいてみると…

旧福岡県材料開発研究所

 窓は割れ、入口もベニヤ板で塞いでありますが、一見して随分と古い建物だとわかります。 

旧福岡県材料開発研究所

 正面にまわってみると正門がありました。よく見ると立派な門柱には表札が。

旧福岡県材料開発研究所

 上の写真では分かり難いのですが、木製の表札には消えかかった文字で「材料開発研究所」とだけあります。

旧福岡県材料開発研究所

 細かな部分にも装飾が施されています。敷地の外からフェンス越しにしげしげと建物を観察していると、近所に住んでいるというおじいさんが話しかけてきました。彼の話によると「この建物は福岡県の材料開発研究所で、竹や紙、木工などの材料を研究していた。今は久留米や大川に移っていって空家になった」とのこと。また「昭和4年に建てられた建物だと聞いている」という話もしてくれました。おじいさんが子どもの頃、船小屋で花火大会があるときにはこの建物の屋上から見ていたそうです。

旧福岡県材料開発研究所

 研究所の建物の裏手にはコンクリート造の小さな建物があります。前出のおじいさんの話では「書庫」だそうです。
2010.5.3追記※庵田さんから「建物裏手の建物は、「恒温室」という施設で、室内温度を一定に保たせることで木材などの実験を行っていたところだとのこと。内部を写真で見る限りは、鉱滓煉瓦造のようですね。」というコメントを頂きました。
 
 さて、自宅にもどり「福岡県 材料開発研究所」などのキーワードで検索すると、福岡県工業技術センターWebサイト内にあるPDFファイルがヒット。その中に幾つか関連記述を見つけることができましたが、詳細は分かりませんでした。

 しかし福岡県工業技術センターのサイト以外に、たった1件だけストレートに「材料開発研究所」を紹介しているサイトを発見!なんと、お馴染みタケさんの「ALL-A」で紹介されていました。記事としては昨年の夏に紹介されており、道理でなんとなく見たことがあるような気がしていました。ただ撮影されているのは2002年の夏だそうで、その写真と比べると窓ガラスが割れたりして荒れが目立ってきています。「保存を」という声もあるようですので、何らかの活用方法が見つかるとよいのですが。

 近所のおじいさん曰く「若者が悪さをしに来よる。近所のみんなで注意はしているが…」ということですので、今回は地図の掲載は自粛いたします。

【関連・参考サイト】
ALL-A」> 旧 材料開発研究所
遺産探訪/建築・土木関連 | permalink | comments(5) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

>ゴン太さん

私が訪れたときよりも周囲が小綺麗に見えるということは、草木の伐採など最低限の手入れはしているのでしょうか。昭和4年竣工は有力な情報ですね。
タケ@ALL-A | 2010/02/22 11:10 PM
こんばんは。
瀟酒な佇まいのいい物件ですね。
廃墟になってしまっているのが残念です。
しかし、現状を見に行きたくてたまらない自分がいます(あ〜あ)
嵐の夜に白衣を着てここへ入ったらハマるかも(マッドサイエンティスト?)
・・・失礼しました(笑)
k-kai | 2010/02/23 1:51 AM
>タケさん

周囲に色々あったんだろうと思いますが、母屋と書庫の周囲はきれいに更地にしてありました。私が行ったときには少し雑草が伸びた感じでしたが、真新しい金網のフェンスが敷地を取り囲んでいたので最近手入れがされたのでしょう。昭和4年竣工については、裏づけを取れていませんが大きく外れてもいないと思います。

>K-kaiさん
>嵐の夜に白衣を着てここへ

ちょっと手入れをすれば“怪しい研究所”としてロケにも使えそうな雰囲気でしたよ(笑)。早いうちに保存活用の方向に向かって欲しいですね。
ゴン太@管理人 | 2010/02/25 12:46 AM
ずいぶん遅いレスで申し訳ございませんが、、、
現地有力筋の話によりますと、保存解体両派あったようですが、昨年度保存に向けた調査が行われているそうです。元々県の研究所が閉鎖されるときにすべて解体予定でしたが、地元の熱意で遺された施設だそうで、何とか活用して貰いたいものです。坂本繁二郎のアトリエが近くにありましたから、市民芸術展示施設とか、、、
建物裏手の建物は、「恒温室」という施設で、室内温度を一定に保たせることで木材などの実験を行っていたところだとのこと。内部を写真で見る限りは、鉱滓煉瓦造のようですね。
庵田@産業考古学研究室 | 2010/05/03 12:02 AM
>庵田さん

最新情報をありがとうございます!
地元の熱意があり遺されたとは素晴らしいです。早く活用方法が見つかるといいですね。

>建物裏手の建物は、「恒温室」という施設

正しい情報を感謝します!
それにしても研究所ならではの施設ですね。
ゴン太@管理人 | 2010/05/03 1:38 AM
コメントする









この記事のトラックバックURL
この記事に対するトラックバック
<< September 2017 >>
SunMonTueWedThuFriSat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
最近の記事
九州ヘリテージいち押し!
肥薩線の近代化遺産
肥薩線の近代化遺産
熊本産業遺産研究会
雑記帳でも紹介しています。
最近のコメント
最近のトラックバック
プロフィール
購 読
RECOMMEND
廃墟という名の産業遺産
廃墟という名の産業遺産 (JUGEMレビュー »)
小林 伸一郎,栗原 亨,酒井 竜次,鹿取 茂雄.他
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
九州遺産―近現代遺産編101
九州遺産―近現代遺産編101 (JUGEMレビュー »)
砂田 光紀,国土交通省九州運輸局,九州産業・生活遺産調査委員会