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祝子川発電所02

 前回の祝子川発電所01からの続き。今回は発電所の周辺を見てみましょう。まずは建物の真裏にあたる部分。水力発電所に付き物の水圧鉄管は既に撤去してありますが、その土台と並走して階段が残されています。

祝子川発電所

 どこまでも真っ直ぐに伸びている恐ろしく長〜い階段。資料によるとこの発電所の有効落差は183.67mということですので、この階段はストレートにその高低差を繋いでいるようです。上部にはサージタンクなどの施設も期待できますが、今回は時間もなく登っていません。

祝子川発電所

 小さな木造の建物が残っていました。見るからに“便所”なのですが、本体の発電所の朽ち具合に比べ、木造の割りにしっかりと建っています。

祝子川発電所

 発電所の裏側。窓のガラスは一枚も残っていないようです。

祝子川発電所

 発電所裏を通り上流側から。発電所の真裏には2方向から水路(1つは天然の沢)がぶつかっており、その上を跨ぐようにコンクリートの通路が行き交っています。その通路には、頼りない錆びた鉄製の手すりがあるのですが…。

祝子川発電所

 手すりの支柱部分を良く見てみると、なんとレールが使われているではありませんか!しかも森林鉄道で使われている馴染み深い(笑)なんとも細いレールです。もしかしたら発電所建設時の作業線として軌道が用いられたのかも。完成後に撤去、使用後のレールは建材として再利用されたのかも知れませんね。

祝子川発電所

 発電所の上流側には石積みやコンクリートなどで丁寧に整地された平場が川に沿って延びています。下流側と同規模で200mほどの奥行きに建物の基礎跡などを見ることができます。今でこそ遠隔操作でほとんどの水力発電所は無人で運用されていますが、昔は三交代で人が詰めて発電所を操業していたため近くに職員住居(社宅など)が作られる事が多かったようです。この跡地にも、おそらく従業員の住居があったのではないでしょうか。

 さて、元々この日は祝子川渓谷に用事があるので、発電所探索もこの辺で切り上げます。車に戻り、祝子川上流を目指し狭く厳しい山道を再び進みはじめると…。5kmほど上流の川の中に、不自然に壊れた堰を見つけました。

旧祝子川発電所 取水施設

 堰本体上部が取り壊され、その役目を終えている祝子川発電所の取水堰。写真奥(対岸)に取水施設があります。

祝子川発電所 取水施設

 取水口からすぐに沈砂池へ。沈砂池とは、水流を弱めることにより砂を沈めて取り除く大きなプール状の施設。

祝子川発電所 取水施設

 沈砂池の一番下流側にある穴。このまま導水路(トンネル)で発電所上部まで直行しているのかも?覗き込んでみたかったのですが、沈砂池の底に降りたら這い上がれそうになかったので断念。

祝子川発電所 取水施設

 取水施設には魚道も。今では魚が通る代わりに、木が育っています。

祝子川発電所 取水施設

 そしてここ取水施設にもレールが。支柱だけでなく手摺部分もレール。

 今回は時間が無かったので全て小走りに見て回ったのですが、それでも予想外の取水施設までも見ることができ大収穫。さて、念願だった現物を見ることができたのですが、現地だけではこの発電所の正体がよくわかりません。後日、資料を探したのですがコレというモノにも出会えません。それでも幾つか面白いことが分かりました。続きは次回にでも。

【関連記事】
【関連記事】
雑記帳・祝子川発電所01
「雑記帳・祝子川発電所02」
雑記帳・祝子川発電所03

【関連サイト】
廃景録」> 廃墟 > H川発電所
遺産探訪/工場・電力関連 | permalink | comments(4) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

こんばんは!

待ってました。祝子川発電所の続編ですね。
毎度ながらキャプションが解りやすくて素晴しい!
ちょっと嫉妬したりして(笑)
しかし・・・この発電所のスペックが解る資料はどこで入手したんですか?
k-kai | 2009/12/14 12:11 AM
>k-kaiさん

なんだか長くなってしまいスミマセン。
資料は次回で紹介しますね。
ゴン太@管理人 | 2009/12/14 1:36 AM
オモシロイデス。

古レールの再利用、昔とちがって今のレールは曲げ加工がしにくいとのことです。強くするためにいろんな成分が入っているとか。
で、全国に残る放置された人工物。意外な部分がちゃんと残っていたりします。
探検、おつかれさまです。m(_ _)Y
まーるか | 2009/12/15 7:28 PM
>まーるか さん

遅レスすみません。

昔の構造物に残る古レールは面白いものです。いつも古い鉄骨にはついつい目が行ってしまいます(笑)。
ゴン太@管理人 | 2010/01/01 10:11 PM
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