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川走川第一発電所

 馬見原発電所に続き、五ヶ瀬川水系の日窒(旭化成)関連発電所巡りの第二段は川走川第一発電所です。馬見原発電所に遅れること約1年後の大正13年に着工し、昭和2年に完成した川走川発電所。馬見原発電所と同じコンクリートブロック造の建屋は、その構造もほぼ同じとのこと(熊本県近代化遺産総合調査報告による)。確かに外観はとても良く似ています。

川走川第一発電所

 川走川第一発電所も白色に塗装されていますが、馬見原発電所とは違い“迷彩”の痕跡は見ることはできません。元からなかったのか、それともキレイに塗りなおされたのか。

川走川第一発電所

 赤煉瓦と違ってコンクリートのブロックは味気ないものだと思っていましたが、この川走川発電所では随分と味わい深い表情を出しています。ちなみに馬見原発電所のコンクリートブロックは現場で製作されたとのことなので、川走川発電所も同様に現場で製作されたものと思われます。

川走川第一発電所

 この位置で見てみると、扉の位置や丸窓の高さなどは馬見原発電所と異なることがわかります。 

川走川第一発電所と川走川第二発電所の取水施設

 川走川第一発電所の排水口直下には、約6km下流にある川走川第二発電所の取水施設があります。この取水堰も馬見原発電所と同じく内部はコンクリートが充填されたもの。外観や水門、取水口のレイアウトなどもとてもよく似ています。 

川走川第一発電所上部にある調整池

 発電所に向かう道の途中に見つけた関連施設。おそらく沈砂池(調整池)などがあると思われますが、フェンスで立入が規制されているため未確認。水門と鉄管は確認できました。


 前回紹介した馬見原発電所ほどではありませんが、こちらのアクセスもかなり難易度は高いでしょう。国道325号から発電所までの道は細く、特に集落から外れて谷底へと下る道は極端に細く曲がりくねっています。何度もハンドルを切り返しながらコーナーを曲がっていきますが、もしも対向車が来たらと思うとゾッとします。発電所への道は先にも伸びていますので、地元の方、農作業の車なども通る可能性がありますので十分注意が必要です。


【関連記事】
「雑記帳:馬見原発電所
「雑記帳:川走川第一発電所
「雑記帳:川走川第二発電所
「雑記帳:五ヶ瀬川発電所
報告書」> 日窒鏡工場跡・小千代橋 > No.05

【参考文献・資料】
「一級河川における水力発電施設諸元一覧 九州地方整備局管内」国土交通省
「熊本県の近代化遺産 近代化遺産総合調査報告」熊本県教育委員会
遺産探訪/工場・電力関連 | permalink | comments(5) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

一気に日窒関係の発電所を回られたんですね。
あとは川走川第二発電所と五ヶ瀬川発電所ですね!

しかし、小出力の発電所をいくつも抱えているのは現代の企業にとって
効率が悪いんじゃないのかと思います。
水利権の更新や設備のメンテ費用などを勘案すると、古くて小規模な発電所は整理して、電力会社から買電した方が安上がりではないのかと思ってしまいます。
k-kai | 2010/11/25 1:27 AM
>k-kaiさん

発電所があれば、使わない電気を売電して収益もあげられることも重要なのかも…。その辺りの“発電事情”も調べて見ると面白そうですね。
ゴン太@管理人 | 2010/11/30 9:50 PM
初めまして、時々拝見しています。
>k-kaiさん
のとおりなんですが、世の中は様々です。
例として、三菱金属鉱業(現:三菱マテリアル)が宮崎・綱ノ瀬川に所有していた古くて小規模な梁崎発電所(大正9)と黒原発電所(大正9)です。現在は旭化成が所有して売電をしています。
電力単価は燃料費で大きく左右されます。通常は石炭・重油・ウラン等の事になりますが、水力の燃料費は雨→河川水なので「0円」です。その為、ほどよい降雨があると水力の出力が増え、発電関係者は「空からお金が降ってくる」と言います。

管理人さん
>発電所があれば、使わない電気を売電して収益もあげられる
その通りです。余剰分の電力は実施しています。
また、現在注目されてるのは農業用水路等を利用した小水力発電(マイクロ水力発電)があります。

以上、ごくごく簡単な発電事情です。
yamei | 2010/12/04 4:52 PM
>yameiさん

はじめまして。コメントありがとうございます。
梁崎発電所と黒原発電所について、とても興味深い情報を感謝いたします!もとは三菱の所有だったとは立地的にも納得です。また、「空からお金が降ってくる」というお話、小水力発電も面白いですね。

あと、明治や大正時代であっても水利権を得るには結構な労力がかかったみたいで、そのことを考えると一度手に入れた水利権を手放してしまうことはできないのかも知れませんね。取水するにもスゴイ山奥のとても小さな沢1本1本に堰を造り、水を集める努力をしているのを見るとそんなことを考えてしまいます。
ゴン太@管理人 | 2010/12/09 8:55 AM
初めまして、私たちは、小水力発電可能場所を全国で探しいますが、同時に老朽化した発電所、稼働していない小水力発電の再活動の推進活動を行っています。小水力発電管理会社から権利を買い実行していきたく活動をしています。小水力発電情報を幅広くお待ちしています。NPO法人京都小だるまの会 
                       本田栄一
NPO 法人京都小だるまの会 本田 | 2012/12/04 11:23 AM
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